本栖湖散策紀行

富士山をバックに眺める湖としては非常に評価が高い本栖湖。千円札の絵にも選ばれるほどの絶景を見に行きしくじるお話です。

本栖湖

富士五湖の最西端に位置する本栖湖。富士山をバックに見る本栖湖は国内屈指の絶景ポイントです。

最近ではゆるキャン△の聖地などにもなり訪れる人が多いスポットです。

今回は千円札に書かれた景色を探しに本栖湖を散策します!

アクセス

本栖湖は富士五湖の最西端に位置するため周辺の街から微妙に離れた位置にあります。東京方面から行くのであれば中央道を経由するのが早いと思いますが、名古屋方面や首都圏南側からのアクセスは新東名を使うと便利な位置でもあります。

また中部横断自動車道が部分開業していますので甲府、松本方面からはそちらからのアクセスが便利です。

ここまで車でのアクセスについて説明しましたが、一応公共交通でもアクセスは可能です。可能なんですがあまりオススメしません。実際に公共交通でアクセスした結果どうなったかという話をここからお楽しみください。

本栖湖まで公共交通で行くとこうなります

本栖湖へ鉄道で向かうには大きく2種類のルートがあります。JR身延線を使うルートと富士急行線を使うルートです。大多数の方が利便性の良い富士急行線を利用すると思います。(本栖湖へ観光する場合は周辺も観光したい!と思いますので)

というわけで富士急行線の始発駅である大月にやってきました。この前に用事などがあったり、そもそも大阪から来ていたりするので到着時点で夜だったりします。

富士急行線を使って河口湖周辺を楽しむには「富士山・富士五湖パスポート 富士急電車セット」という乗り放題切符が便利です。

3600円で富士急行線全線、周辺のバスが乗り放題になります。また周辺の観光施設で特典も受けられます。富士急行線の運賃は高めで往復するだけで2340円しますのでちょっとバスに乗るだけで元を取ることができます。この日はすでに夜なので1日分をほぼムダにするのですがそれでもお得だったので購入しました。

そしてこの切符、人生で色々な切符を購入してきましたが過去最大の長さです。新幹線などのJR切符比較で4倍くらいの横幅があります。ちょっと収納場所に苦労するかもしれません。

電車の中は古い通勤電車を改造して和風テイストにした雰囲気です。そのためくつろいでという雰囲気はないですが見た目が珍しく目を引きます。そして乗車した時は夜19時くらいなのですが他のお客さんは一人も居ませんでした。貸切です。大きな乗り物を貸切で乗れた時ほど気持ち良い事はありません。

小1時間ほどで終点の河口湖駅に着きます。河口湖周辺を観光する際の拠点となる駅でここからあらゆる方向へとバスが出ています。残念ながら夜なので景色はなにも見えませんから本日は駅前で一泊しました。

そして朝早くからバスにのって本栖湖を目指します。本栖湖まではバスで1時間くらい揺られることになり運賃もなかなかの金額になります。写真は途中のバス停で撮った物ですがすでに1230円になっています。河口湖から往復するだけでバス代が3000円弱となりますが昨日の切符のフリーエリアに入っていますのでお得に移動ができます。

バスにいっぱい揺られ本栖湖のバス停へと着きました。降りた目の前に良い感じの景色が広がります。ただ思い描いた千円札の景色とは結構違います、山の稜線とかが違いますしなにより富士山は私が見ている方向と反対側にあるのです。あまりの位置関係の違いに嫌な予感が走ります。ここに来るまでは本栖湖に行けばこの景色が見られる!と思っていたわけですが、本栖湖の具体的にどこから見るのかは調べていませんでした。というわけで現地についてから調べ始めます。

調べた結果、対岸でした!!

先ほど乗車したバスは南の富士宮へ行くバスなので西に行くバスを探さないと行けません。

幸い目的地に行くバスは、河口湖駅を出た後に同じルートを通ってこのバス停に辿り着きそのまま西へと向かうようです。ちょっと乗り換えるだけの簡単なルート修正で済みました。良かったです!では乗換先のバスの時刻表を確認しましょう。

うーん?うん?なるほど、なるほど。随分と空白が目立つ時刻表です。火で炙ったりすれば隠された数字が出てきたりしないでしょうか?しないでしょうね。今から1時間ほど待てば一日唯一1本のバスがやってくるようです。

まさか東京からこんな近くにこんな閑散ダイヤが存在するとは思っていませんでした。さてどうしましょうか。

対岸まで調べたところ4kmほどでしたので、1時間バスを待つなら歩いてしまおう作戦でいこうと思います。どうせなら湖畔を歩きたいので湖側に向かって歩いて行きます。

少し歩いて後悔しました。道がありません。

諦めて道路側に出て歩きます。交通量はそこまで多くないですが歩道がありませんので注意が必要です。

途中まで雑木林に覆われていますが10分ほど歩きトンネルを抜けると湖沿いを歩けるようになります。写真を見るとわかりますが緩やかな登りがずっと続きます。

かなりのポストアポカリプスを感じる場面もありましたので車には気をつけて歩き続けます。

歩き続けるとちょっとした駐車場や公衆トイレなどがある場所に辿り着きます。ここが目的だった絶景ポイントのようです。紆余曲折ありましたが遂にようやく絶景が見られる筈です!それではご覧ください!

……これまでの写真で気付かれていると思いますが、本日は天気が悪いです。なので心の眼をフル活用する必用がありますがココが絶景です。絶景の筈なんです。

あまりにも悔しかったので後日リベンジしました。天気が良いとこの様な非常に美しい景色が一望できます!(もちろん車で行きました)

ゆるキャン△

ここはゆるキャン△の聖地になっているため、ゆるキャン△のキャラクターののぼりがあったりグッズの販売などもあります。昨今の山梨県観光でゆるキャン△の影がない観光地など存在しないのではないかと思うくらいに何処にいってもゆるキャン△尽くしの県ですが、ここが一番有名な場所ではないでしょうか。

描かれている湖畔からの景色を見る場合は有料のキャンプエリアに入る必用があるためこのときは残念ながら入る事はできませんでした。

湖グルメ

ここまで長い距離を歩いてきましたが、時間の関係上帰りも同じ道を歩く必用があります。そろそろお昼の時間ですのでここで食事をしようと思います。

ここレストランもやってるんですね本当に助かりました。(このお店がなければ飲まず食わずで戻る羽目になるところでした)

湖グルメといえばワカサギだと思うのでワカサギ丼を注文しました。他にも山梨県ですのでほうとうなども扱っていたと思います。

人生で1回くらい凍った湖でワカサギ釣りやってみたいです。

帰路

相変わらず富士山は顔を出してくれませんが少し晴れた空を眺めて歩いて帰ります。帰りは下り坂なので行きよりは早くバス停まで戻れました。

順調に歩けたので数十分バスまで時間が空いてしまいました。ちょうどバス停の目の前にお土産屋さんがあったのでお土産を購入します。

お土産屋さんの人がよくしてくれて、温かいお茶と居場所を提供してくれました。寒空の下ずっと歩いてきたので暖まります。

河口湖駅につくと、ちょうど特急が出る時間だったので特急で帰ります。

現在では無くなってしまった河口湖発着の成田エクスプレスです。現在では3両の特急「富士回遊」で連日満員となっていますが当時は6両編成の成田エクスプレスが1日1本だけ来ていたお陰でガラガラのゆったり帰宅ができました。

6両編成なのですが河口湖駅は6両に対応していないので端っこの車両は盛大に駅のホームからはみ出ています。現在ではこのような光景を見ることはできませんが、他ではなかなか見る事ができない貴重な景色だったと思います。

成田エクスプレスなので終点は成田空港です。そのため新宿、渋谷、東京などにも止まりますので利便性はこの頃の方がよかったと思います。ただやはり知名度がなかったのか本当にガラガラの車内でした。富士回遊になってから外国人観光客で連日満員御礼となっていますのでやはり知名度とわかりやすさは大事なのだと思います。

まとめ

以上、本栖湖の絶景ポイントに公共交通機関で行って見たレポートでした。バスの本数が少ないため、ほぼ確実に強制本栖湖散策となります。前述の通り、本栖湖を観光する場合は車で行く事を強くオススメします。

どうしてもバスで行く場合は一日1本のバスの時刻を確認してから向かいましょう、適当に行くとこの記事のようになります。

ただ楽しかったかどうかで問われると、本栖湖散策は非常に楽しかったので足に自信があるかたは歩いてみるのもいかがでしょうか?


本記事は2019年1月現在の情報を元に記述されています。