ヨーロッパ旅行オススメSIMカード

海外旅行での生命線となるのがスマホです。日本の大手キャリアで契約していればそのまま海外でも使う事ができますが、それは最善手なのか実際にヨーロッパで検証してみました。

海外旅行へ行く際にパスポートの次に重要なのがスマホの通信環境です。
地図を見るのも、鉄道に乗るのも、ご飯を食べるのも、ホテルの予約も今はすべてスマホで行えます。

一口に通信環境と行っても、スマホ自体で通信する場合とポータブルWiFiをレンタルする場合がありますが個人的にはポータブルWiFiはあまりオススメしません。

ポータブルWiFiのメリットは空港で手軽に借りられることと複数人でも1台レンタルすれば使える所にあります。しかし、複数人で旅行した場合に別行動ができなくなるという問題があります。またポータブルWiFiは鞄の中に入れて使いますが気付かぬ間にバッテリーが切れてしまったりします。

スマホ自体で通信できれば、別行動もできますしバッテリーも常に残量がチェックできます。

この記事ではヨーロッパへ行くとき実際に使ったSIMカードのメリットやデメリットを解説します。

海外ローミング

まずスマホを海外で使いたい!となると一番お手軽なのが海外ローミングです。

海外ローミングとはdocomoやau、SoftBankなど日本で契約したSIMカードをそのまま海外でも利用できるという物です。

各社2980円/日で使い放題というプランや、docomoとauは国内契約の通信容量を共有する代わりに安く利用できるプランなども出しています。

メリット

海外ローミングのメリットはとにかくお手軽な事です。事前に設定さえしてしまえば現地について直ぐに通信通話が行えます。docomoなどではパケットパック海外オプションで1時間200円というプランもあり、トランジットでの一時的利用なども便利です。

デメリット

欠点は値段高い点です。1日2980円(一部プランでは980円)掛かりますので1週間旅行するとかなりの金額になります。海外ローミングは短期旅行に向いたプランだといえます。

大きな欠点として通信の遅延があるという点です。下記はヨーロッパでSoftBankの海外ローミングを利用したスピードチェックの画像です。

一般的に通信速度で言及されるダウンロード速度は24.1Mbpsと申し分ない快適な速度がでていますが赤枠で囲ったPingという値が430msecと非常に遅いです。

このPingという値はタイムラグの秒数で、たとえばInstagramで画像がみたい!と通信を始めた時に何秒くらいでその要求が送られるのかという秒数です。

この値が大きければ大きいほどスマホで操作するたびに遅いな?と感じるようになります。

一般的に国内に居て携帯で通信する場合は40msec程度かかりますが、画像の場合は10倍になっています。

海外ローミングですとイギリスなどに居ても日本の通信会社を経由することになるのでPingは遅くなりがちです。

タイミングがシビアなスマホゲーをやるなどといった場合は避けた方が無難です。

現地でSIMカードを購入する

昔は唯一無二な選択肢だった現地でのプリペイドSIMカード調達です。最近は前述の海外ローミングなどで需要は減り気味ですが、最安値で大量の通信をしたいという場合は現地調達がオススメです。

メリット

現地調達最大のメリットは安さです。15GBでも3000円程度で購入可能です。また海外ローミングではないので現地の人達が使ってる物と同じ通信速度、同じタイムラグで利用できます。

デメリット

まず言語の壁があります、空港などの店舗では外国人用に分かりやすく表で纏まってるので指さしで購入が可能ですがその後の設定で苦労することもあります。英語や現地語設定のスマホであれば良い感じに設定してくれる事もありますが、日本語設定のスマホでは現地の店員さんに設定してもらうことができないので英語のマニュアルを見ながら格闘することになります。

日本で携帯会社といえば、docomoやauなど複数社ありますが海外でも複数社あることが多いです。その会社のエリアが昔のSoftBankのように電波が入りづらいなどといったこともあるのでどの会社で購入するのがいいのか事前に調査が必用です。

またヨーロッパなど陸続きで他国へ容易に移動できる場合、他の国で使用可能かも考える必用があります。EU加盟国内で購入したSIMカードは概ねEU圏内では使用可能な場合が多いです。しかしスイスなどEU非加盟国の場合は利用出来ないことがあるので注意が必要です。

事前にAmazonなどで購入する

昨今では日本のAmazonで現地のSIMカードを購入することが可能です。ヨーロッパへ行く際にオススメのSIMカードとしてイギリスの3という会社が出しているSIMカードがあります。

Amazonの商品ページは日本語化されていますし、日本語マニュアルも付属しているので事前準備可能であれば一番オススメな方法です。

メリット

AmazonでSIMカードを購入する場合は国にもよりますが、現地で購入する場合と同じ様な値段で販売されています。3のSIMカードは12GBの容量を2100円で販売しています。

(ちなみに商品ページではLTEはイギリス国内のみ使用可能とありますが実際は他国でもLTEで接続できました)

安く、事前に情報も得られ、さらに飛行機が着陸した瞬間から利用可能なので空港内でもスマホが使えて大変便利です。

デメリット

SIMカードは提供している会社がエリアとしている場所に行かないと本当に使えるのかどうかがわかりません。そのため詐欺的な商品や設定ミスなどにより現地についても使えないという可能性があります。

また日本語訳の説明が古い説明であったり誤訳などもあるので過信は禁物です。値段は安くて性能も良いので使えればとてもラッキーといった気分で購入しましょう。

eSIMを使用する

最近のiPhoneや一部AndroidではeSIMという機能がついています。これはいつも使っている物理的なSIMカードではなく端末上でアプリや設定画面から電子的なSIMカードを追加できる機能です。

この機能を使うとSIMカードを現地やAmazonで購入しなくてもアプリ操作だけで通信が可能になります。

使い方

私はiPhoneでUbigiというアプリを使っています。

UbigiのアプリをApp Storeからインストールし、会員登録と設定を行うとあとは何処でも国と容量を選ぶだけで通信ができるようになります。(支払いにクレジットカードが必用です)

価格は現地SIMより高いですが、海外ローミングよりは安いといった設定になっています。

メリット

スマホ上の操作で完結するので小さいSIMカードの入れ替えといった手間が必用なくSIMカードを無くす心配がないです。また対応の国で電波さえ入っていれば契約できるのでトランジットなど、入国しない場合でも低容量プランを契約して通信ができ大変便利です。

デメリット

UbigiやGigSkyといった多国対応のeSIMサービスは現地の回線を借りてサービスしているので格安SIMよろしく、現地SIMほどに速度は良くないですし、タイムラグも若干あります。

また、対応しているスマホでしか使用できませんので万人が使えるわけではないのが欠点です。

まとめ

私が前回ヨーロッパに行った際は、3のSIMカードをamazonで購入して利用しました。また予備としてUbigiのeSIMも契約してiPhone、iPad双方で通信できるようにして万全な体制を構築しました。

3のSIMカードで入る電波とUbigiで入る電波の会社が違う事もよくあり、片方が圏外だが片方が使えるという事もあったので2台体制にして良かったと思います。

また途中でSIMカードの容量を使い切りそうになったので1日だけ海外ローミングも使用して乗り切りました。

このように長期の旅であれば念のため複数のSIMカードを用意して望むのが安心です。数日の旅であれば海外ローミングだけの運用でも費用面で大きな差がなくなりますので良いと思います。


本記事は2019年11月現在の情報を元に記述されています。