「青春18きっぷ」の使い方とルール

安く旅をしたい、そう考えたときに一番有名なのは青春18きっぷだと思います。青春18きっぷとはなにか、どう使えば良いのかについて解説します。

「青春18きっぷ」とは

安い、お得な切符で一番有名な物は「青春18きっぷ」かと思います。

40年以上の歴史がある切符で、5回分JR全線の普通列車などが乗り放題となります。2020年現在1枚12,050円で販売しており、1回2410円で利用が可能です。普通列車に十数時間頑張れば2410円で東京から青森や九州へ行くことが可能なとてもお得な切符です。

しかしこの切符は多数複雑なルールがあり、はじめての利用時にはとっつきづらい切符でもあります。本記事では青春18きっぷの使い方について解説します。

値段

価格は先ほども書いた通り、12,050円5回分となっています。

5日分ではないことがお得なポイントです。回数券のように複数人で使う事も可能です。

たとえば、5人グループで旅行する場合は青春18きっぷ一枚使う事で5人全員が一日乗り放題になります。

5人で東京駅から熱海駅に日帰り温泉旅行をしよう!となった場合、東京から熱海までは1人片道1980円かかります。往復だと3960円となり、5人だと19,800円が交通費でかかります。

そこで青春18きっぷを使えば12,050円で収まるので7750円も節約できます!

ここでは5人組を例に説明しましたが、もちろん1人で5日分使っても良いし、2人で2回旅行に行って残り1回は一人旅という使い方もできます。

販売時期

とてもお得な切符ですが、年中販売しているわけではありません。

春休み、夏休み、冬休みといった学生の長期休暇期間に販売されます。

2020年は、

春休み

販売期間:2020年2月20日~2020年3月31日

利用期間:2020年3月1日~2020年4月10日

夏休み

販売期間:2020年7月1日~2020年8月31日

利用期間:2020年7月20日~2020年9月10日

冬休み

販売期間:2020年12月1日~2020年12月31日

利用期間:2020年12月10日~2021年1月10日

の期間で販売されました。これは例年ほぼ変わらないので販売されるのであれば来年も似たような期間と考えて良いと思います。

買い方

青春18きっぷはみどりの窓口指定席券売機で購入可能です。みどりの窓口は並んで待つことが多いので空いている指定席券売機で買う方がオススメです。

指定席券売機で、おトクなきっぷを選ぶと購入が可能です。(JR東日本以外の券売機の場合はボタンの場所が違うかもしれません)

購入時に複数枚紙が出てきますが、細かい文字が書いてあるのは案内やルール説明で旅行時に必用な切符は写真の1枚だけです。(案内とルール説明はがんばって読みましょう)

使い方

青春18きっぷは自動改札機に入れる事ができません。そのため駅員さんが居る改札で青春18きっぷを見せて駅に入ります。入る時に駅員さんが日付の入ったスタンプを人数分押します。無人駅の場合は車掌さんや運転士さんに押してもらいます。

自動改札機は使えないので出るときも駅員さんに青春18きっぷを見せて外へ出ることになります。青春18きっぷの利用期間中は混んでしまって数分待つこともあるので予定は余裕を持って組んでおきましょう。

乗れる列車

青春18きっぷではすべての列車に乗ることはできません。切符にも印刷されている通り、新幹線、特急、JRバスには基本乗ることができません。乗ることができるのは普通列車や快速列車などになります。特急券など追加の料金を払う必用がある列車に乗ることは基本できないと考えるのがいいでしょう。

そのため、東京から大阪に行く場合は新幹線でいけば2時間半ほどですが、青春18きっぷで乗れる列車を使うと約9時間掛けてなんかいも乗換を重ね行く事になります。

また乗れる路線はJRだけなので地下鉄や私鉄などに乗車することはできません。ですが青森や北陸など一部の地域で条件を満たした場合のみ乗車する事が認められている私鉄もあります。購入時に青春18きっぷと共に印字されてでてくる案内文に詳細が書いてありますので読んでみてください。

先ほど、「特急などに乗車することは基本できない」と書きましたが、北海道、青森、宮崎などに条件を満たせば1区間だけ特急に乗れる特例などもあります。こちらも案内文に書いてあります。

そのほか例外的に使える場所として広島県にある宮島へ渡る船も利用が可能です。東北などの東日本大震災で被災してバス路線として復旧された路線や災害で普通になりバス代行として営業されている区間ではバスも乗車可能です。

オプション類

青春18きっぷに追加料金を払うことで乗れる鉄道もあります。またJR以外でも青春18きっぷを利用している人向けの割引切符が販売されています。

北海道新幹線オプション券

北海道新幹線と道南いさりび鉄道に乗車する事ができる2490円の切符です。現在、津軽海峡を渡れる鉄道は北海道新幹線だけです。そのため青春18きっぷだけでは本州と北海道を移動することができません。

この切符を追加購入することで北海道に渡ることが可能です。ただし、この切符で北海道に渡るのは結構大変なので青森と函館を結ぶフェリーに乗るのも良いと思います。値段もオプション券より安く済みます。

おれんじ18フリーきっぷ

九州南部にある肥薩おれんじ鉄道が乗り放題になる2100円の切符です。熊本から鹿児島に行く場合は肥薩おれんじ鉄道か九州新幹線が使えないと非常に大回りになります。また大回りルートであるJR九州肥薩線も2020年現在豪雨災害により復旧までは長い時間が掛かる見込みです。

トキ鉄18きっぷ

新潟県西部にあるえちごトキめき鉄道が乗り放題になる1000円の切符です。長野県から新潟県へ移動するときなどに使えます。ここでは通過需要よりは沿線に目的地がある場合に使う事が多いと思います。

まとめ

青春18きっぷは安価に日本中を旅行できます。安価であることも魅力ですが、青春18きっぷは乗り放題であることも非常に魅力的な切符です。

たとえば東京から大阪にいくとき、熱海で降りて温泉に入り、静岡で降りてハンバーグを食べて、浜名湖を観光し、名古屋でひつまぶしを食べて、京都で観光し、大阪へ行くといった事が可能です。単なる移動という作業がそれ自体も楽しめる観光に変わります。

青春18きっぷで長距離を移動しお得を極めるのもいいですが、普通なら行かない様なところに思いつきでいけるそういう切符として使うのもオススメです!。


本記事は2021年1月現在の情報を元に記述されています。